■意見表明「国際社会におけるテロ問題」

「武力行使はなぜいけないのか。」/「自衛隊について」/「国際社会におけるテロ問題」

著 MATSUDA

私は、さまざまな事柄の背景を学ぶことの大切さは尊重しますが、2000年以上に渡る歴史と、それに伴う記憶と感情は、あまりに入り組んでおり、
尚かつ知らされないことも(もちろん勉強不足な部分も)あるので、この一連の出来事に対し、誰かが判定を下すのは間違っていると思います。

あくまでも私見ですが、戦争も、紛争も、テロも、規模や、掲げる旗が違うだけで、たいした差はありません。
テロリズムというのは、強力な軍事力を持った「ならず者」に対する報復手段、戦争というのは、勝てそうな「ならず者」に対する報復手段です。
テロリズムとは、一定の政治目的を実現するために【武力行使】することを認める主義のことですから、これら全て、テロリズムだと言っても、間違いではないと思います。

米同時多発テロは、国際的な大規模犯罪です。どんな理由があろうとも許される事ではありません。『相手国の民間人を乗せた旅客機』を、爆弾にしつらえて民間施設を予告も声明もなしに連続して爆撃するなんて、その行為は、決して許されることではありません。
この犯罪の基幹を、徹底的に捜査し、関連した全ての人、組織を、法のもと『犯罪者』として裁くことが必要です。

捕まえなければ、裁くことが出来ないのも道理ですが、まず、公正な中立の立場である国連が、被害者であるアメリカの提示した証拠をもとに、犯人を特定し、外交によってその拿捕を目指さなければなりません。

現状、国連が、国際犯罪を裁くための法整備が充分でないのならば、国際社会は全てに優先して、これを進めることが必要です。

今、『テロ撲滅』のスローガンに同調した全ての国は、即時、国際刑事裁判所規程を批准すべきです。そうすれば、国際刑事裁判所は機能することでしょう。
実際問題として、日本もアメリカも批准していないのです。

戦争という表現をしてもいいですが、戦争も、また、国際的な大規模犯罪です。しかも、もし、米同時多発テロを【戦争】とするならば、なおさら国際司法の場に解決の道を求めるべきです。
戦争にしても、紛争にしても、それぞれに掲げる正義と理由があり、歴史や経済や政治や宗教や感情などの背景があります。
しかし、それは、一方向から見た正義と理由であり、多方向から精察すれば、100%の正義というものはあり得ないと思います。

私は、【武力行使】という手段を弾劾すべきだと思います。
そして、全ての【殺戮のための道具】を製造しているビジネスを弾劾すべきです。

世界には、あまりにも多くの民族の、宗教の、そして、少なくはなりましたが思想の対立があります。国境を巡って争っているところもあります。
その数だけ、テロ組織があると思ってもあまり間違いじゃないと思います。

全てが重要な問題です。歴史的な背景があり、政治や経済が絡み、複雑な問題です。
しかし、その全てを、【武力行使】という誘惑に負けず、互いの尊厳を認め合い、対話により解決に導いていかなければ、平和にはたどり着けません。
武力の恐怖によって支配すれば、やがて、武力によってその支配は覆される。
きれい事ではなく、この星の危機的状況を考えれば、武力行使の持つ実効性の愚かしさは自明です。

今、テロ根絶という一枚岩に各国が乗っているのは、【テロリズム】という共通の敵に向かうことが、政治的な経済的なそれぞれの政権の目論見と合致するという点で一致するからと言ってもあまり見当違いではないでしょう。

少なくとも、その『対策』が、『武力行使によるテロ組織の殲滅』である以上、効果はないどころか、結果として問題をさらに長期化し、根の深いものにしていくだけに過ぎません。
採るべき対策とは、『テロ行為を防止する』『紛争の対話による解決への努力』。
そして、9月11日に犯罪を犯したものについては、その支援者も含めて、国際司法のもと裁くこと。そして、その背景を、また、その罪を国連が公正に断じることです。

国連は、その役目を担うほどの組織では、まだ、ないのかもしれません。
しかし、世界平和の夢を、世界が託して発足した、世界平和のための組織です。
国際社会は、国連という組織を育てていかなければならないのです。

全ての兵器生産量の削減と、軍縮の批准。紛争の対話による仲裁活動、復興の支援。
資本主義国の身勝手な振る舞いにより、いわゆる途上国が課せられたさまざまな歪みの是正・・・。

私たちに魔法が使えない以上、問題は山積みです。
しかし、きれい事ではなく、我々ひとりひとりの市民が、それぞれの場所で、世界平和を願えば、世界情勢や各国の政治経済に無関心ではいられないだろうし、それになにより、自国の政治経済に無関心、人事ではいられないでしょう。

私たち、ひとりひとりの心にある、ひとつひとつの世界平和への願いこそが、現実的に、世界平和の根幹だと、私は思います。

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【戦争をやめてほしい市民の署名活動】のサイトのMATSUDAさんより意見表明を頂きました。

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